ライバー事務所と契約する際に確認するべきポイントとは?
ライバーとして活躍する人物の多くは、ライバー事務所に所属している時代です。組織としての専門的サポートが得られ、収入面でも安定するなど、個人で活動するより多くのメリットが生まれますが、中には悪質なライバー事務所も存在します。この記事では、不利な契約を結ばないためのポイントや契約時の対処法を、わかりやすく解説します。
ライバー事務所の契約とはどのようなもの?
ライブ配信で主な収入を得るのがライバーですが、ライバーのマネージメントに特化したライバー事務所と契約を結び、活動しているライバーも大勢います。ライバー事務所は新時代に対応した芸能事務所の一種だと思うとわかりやすいでしょう。
新時代の芸能事務所
テレビや舞台で活躍するタレント、俳優、ミュージシャンなどは、どこかの芸能事務所に所属しているのが一般的です。芸能事務所は大御所から新人まで多くの所属タレントを抱え、仕事をサポートし、マネージメントや教育・育成も担当します。これのWeb媒体バージョンがライバー事務所です。ライバー事務所にはライバーだけでなく、YoutuberやSNSのインフルエンサーなどとも契約していることがあります。
メリットは豊富にある
ライバー事務所と契約するメリットは豊富にあります。まず、ライバー事務所はライバーをサポートするマネージャーを用意しています。芸能人にマネージャーが付き添うのと同じような仕組みです。収益管理や営業企画など、さまざまな活動をサポートしてくれることでしょう。
組織的サポートが最大の魅力
大手芸能事務所が、組織力を活かした営業をできるのと同じで、営業ノウハウがしっかりしているライバー事務所は組織的サポートが充実しています。ライバーは個人で活動しているように「見える」のが基本なので、あまり事務所の存在は表に出ませんが、所属メンバー同士のコラボやスポンサーとのタイアップなど、裏方としてライバーを支えてくれます。
ライバー事務所と契約する際に確認するべきポイント
実際にライバー契約を結ぶうえで、確認しておきたいポイントをいくつか紹介します。契約条件はライバーとしてとても重要なことなので、しっかりとチェックするように心がけましょう。
報酬に関すること
当然ながら、給与形態や支払い方法など、報酬に関する条件は最初に確認しておきます。固定給を払ってくれるような事務所もありますが、ライブの本数などのノルマが課されることもあるでしょう。また視聴数や投げ銭、企業とのタイアップなどで生じた利益の取り分、つまりインセンティブについては、事務所ごとの差が大きいため、しっかり見ておく必要があります。
事務所ごとの独自ルール
ライバー事務所との契約では、事務所ごとに独自のNG項目などのルールを設けている場合があります。使用するライブ配信アプリの規約上はOKでも、事務所のルールとしてNGになる行為もあるので注意が必要です。事務所側のリスク管理として用意されていることが大半ですが、自分の配信スタイルなどと合わない場合はトラブルの原因になるので、必ず契約前にチェックしましょう。
契約期間など
契約期間や契約の解除条件なども、必ず確認しておきましょう。通常は半年から1年程度の契約期間で、その後は更新を繰り返しながら活動を続けるパターンが多いようです。ライバー事務所によっては、長めの所属契約を求めてきたり、守秘義務や違約金の設定があったりもして、一度契約したら、辞めたいときに自由に辞められるものとは限りません。
悪質なライバー事務所と契約を結んでしまった際の対処法
ライバー事務所というサービス自体が、Webの進化とともに新しく生まれたばかりの存在です。業界内でのルール作りなどは進んでおらず、中には悪質な契約をして、所属するライバーたちから搾取するようなライバー事務所もあるようです。今回の記事で挙げたような点に注意すれば、悪質な契約は見抜けると思いますが、念のため、万一悪質なライバー事務所と契約してしまった場合の対処法を紹介しておきます。
まずは知人や家族に相談を
悪質なライバー事務所の疑いがあるときは、できればまず信頼のおける知人や家族に相談をしましょう。1人で何とかしようとしても、相手は力のある組織ですから対抗できません。初めからケンカ腰で争っても勝ち目はないので、うまく話し合いに持ち込むことが大切です。こちらが悪質だと感じていても、実はライバー事務所側にも言い分があったりもするので、うまく妥協点を見つけることができれば、円満に解決できます。
きちんと話し合うことが大切
相手が悪質な事務所だったからといって、連絡を断って音信不通にするなどという手段は絶対にNGです。契約上の問題も発生してしまい、音信不通になればなるほど事務所側に有利な主張が生まれてしまいます。知人や家族、または弁護士を同席させて、対等な話し合いに持ち込みましょう。
弁護士に依頼
最終手段としては、弁護士に依頼して解決を狙います。相談費用はかかってしまいますが、こちらに落ち度がないという自信や証拠が揃っていれば、こちらに有利な条件での和解などに持ち込めます。芸能契約に強い弁護士を探すとよいでしょう。
まとめ
ライバー事務所との契約についてまとめました。ライバーは、ライバー事務所と契約して活動すれば、組織的なサポートを受けることができ、安定した収益にもつながります。一方で、ライバー事務所という業種自体がまだ新しいものなので、サポート力や営業ノウハウが充分でない事務所や、悪質な事務所も存在します。契約条件は慎重に検討し、信頼できるライバー事務所を選ぶことが大切です。